ウェット職人
㊙︎日記

【OHF】レザー素材へのこだわり コンビヌメ

今日はトートバッグの取っ手やレザー商品を担当している革職人、けい君のレザー素材へのこだわりのお話。

女川ハンドメイドでは【コンビヌメ】という牛革を採用しています。 そこで今日はコンビヌメの特長をご紹介します〜

<コンビヌメとは> 皮革のなめし製法で「コンビなめし」というものがあります。  混合なめしともいわれていますが、コンビとは英語で「combination」で「組み合わせ」を意味します。

(そもそもなめしとは?動物の皮は、柔軟性に富み非常に丈夫ですがそのまま使用するとすぐに腐敗したり、乾燥すると板のように硬くなり柔軟性がなくなります。この大きな欠点を樹液や種々の薬品を使ってこの欠点を取り除く方法が「なめし」と言います。なめしていない状態を「皮」と呼び、なめしたものを「革」と呼び区別しています。)

コンビなめしは、数多くあるなめし製法の中で、それぞれ特色のあるものを組み合わせます。 主な組み合わせとしてはヌメ革で有名な(タンニンなめし)と、革製品で圧倒的なシェアを持つ(クロムなめし)の2つの製法のハイブリッドなめしになります。

タンニンなめしとは?↓↓↓

植物のから渋(しぶ)に含まれるタンニンをなめし剤として使い、大きなピット槽に皮を長期間漬け込みます。 タンニンと革のタンパク質を結合させるタンニンなめしの革は、タンニン剤で染まった薄い茶色になります。 ヌメ革に代表されるように自然の風味を感じさせる素朴な感じの仕上った革は厚みがあり、あまり伸び縮みせず、型くずれしにくいのが特徴です! またエイジングといわれるように、長く使い込んでいくと革の中に含まれるタンニンが酸化し味わい深い色味に変化していき経年変化を付加価値として楽しむことができますが、エイジングの進行度合いが他の革よりも大きいのでこまめなメンテナンスが必要とされます。

クロムなめしとは?

植物ベースのタンニン剤に対して、塩基性硫酸クロム塩という金属ベースの化学薬品を使ってなめし処理を行います。 タンニンなめしはヨーロッパを中心に1000年以上の歴史のあるなめし製法ですが、クロムなめしは20世紀になって発明された画期的な製法で皮革産業に飛躍的な発展をもたらしました。 タンニンなめし比べて処理時間が短く、生産量が世界の革の8割はクロムなめしの革といわれています。 クロムなめしの特徴は丈夫で厚みが薄くても強度があり、軽くて他の革と比較して熱や火にも強いです。 タンニンなめしとは違いタンニンを含まないのでヌメ革のようなエイジングによる革の風合いの変化は期待できません!

つまり、経年変化の風合いを楽しむことができ、さらに熱や火にも強く、薄くても強さと柔らさを持ち合わせた革がコンビヌメなのです。

異素材(ウェット生地)と組み合わせるなら柔らかさと革本来の表情(表面の傷)を持ち備えたものが女川ハンドメイドらしいなと思いこのコンビヌメを選びました。

形はもちろん素材にもこだわったバックと小物達を手に取ってみて下さい〜

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